発達障害の特性を強みに変えるIT・クリエイティブ特化型支援
プラスイノベーションでは、発達特性を活かしたIT業界への就労支援に2016年から取り組んでいます。本ページでは、IT・クリエイティブ分野に特化した当社の支援プログラムと、なぜ発達障害とIT業界の相性が良いのかについて詳しく解説します。
なぜ発達障害とIT業界の相性が良いのか
IT業界では、2030年までに約60万人の人材不足が予測されています。この深刻な人材不足の一方で、発達障害のある方の中には、IT業界で求められる特性を持つ方が多くいます。
✓ 発達特性がIT業界で強みになる理由
- ✓ 細部へのこだわり:プログラミングでは、たった一文字のミスがエラーにつながります。細部まで注意を払う力は、コーディングにおいて大きな武器となります
- ✓ パターン認識能力:コードの規則性を見抜き、効率的な処理方法を考案する力は、エンジニアとして重宝される能力です
- ✓ 論理的思考力:問題を体系的に分解し、段階的に解決する思考プロセスは、プログラミングの本質そのものです
- ✓ 過集中力:一つの課題に没頭できる力は、複雑なシステム開発やバグ修正において強みとなります
しかし、これらの特性は「適切な環境」と「正しい学習方法」があってこそ、初めて強みとして発揮されます。プラスイノベーションでは、発達特性を理解した専門スタッフによる個別最適化された訓練により、あなたの特性を確実に強みへと変えていきます。
プラスイノベーションのIT特化型支援の特徴
1 ハードスキルとソフトスキルの両立
IT業界で長く活躍するためには、プログラミングやデザインといった「専門技術(ハードスキル)」だけでは不十分です。報連相、時間管理、セルフマネジメントといった「働き続けるためのスキル(ソフトスキル)」も同時に身につける必要があります。
当社の訓練プログラムでは、午前中はビジネスマナーやコミュニケーション訓練、午後はIT技術の習得というように、両方のスキルをバランスよく学べる構成となっています。技術があっても職場で適応できなければ離職につながります。逆に、コミュニケーション能力があっても専門スキルが不足していては、希望する仕事に就くことができません。
この「二軸での成長」こそが、プラスイノベーションのIT支援が高い定着率を実現している理由です。実際、当社から就職された方の多くが、技術力だけでなく「安定して働き続ける力」を評価されています。
2 現役エンジニア・デザイナーによる実践的指導
IT業界は技術の移り変わりが激しく、数年前の知識が既に古くなっていることも珍しくありません。当社では、現役で活躍するITエンジニアやデザイナーが直接指導にあたるため、業界の最新動向を踏まえた実践的なスキルを学べます。
教科書的な知識だけでなく、「実際の開発現場ではどう対応するのか」「企業が求めているスキルは何か」といった、現場の生の情報を得られることは、就職活動において大きなアドバンテージとなります。
3 訓練後の就労先まで見据えた一貫支援
多くの就労支援では「スキルは身につけたけれど、就職先が見つからない」という課題があります。特にIT業界への就職は、実務経験がないと採用のハードルが高いという現実もあります。
プラスイノベーションでは、自社でITソリューション事業部を運営しています。つまり、訓練で学んだスキルを直接活かせる就労先が、グループ内に存在するのです。
2021年に設立されたITソリューション事業部では、RPA開発、Webサイト制作、システム開発などの実務を行っており、訓練修了者の受け入れ先として機能しています。「学んだことが無駄にならない」「就職先が確保されている」という安心感は、学習のモチベーション維持にも大きく寄与します。
2年間のカリキュラム|段階的に実務レベルへ
CYBER TECH ACADEMYでは、最長2年間をかけてIT技術を段階的に習得していきます。1年目は基礎固めと生活リズムの安定化、2年目は実務に近い環境での訓練に取り組みます。
1 1年目:基礎技術と生活基盤の確立
IT技術訓練
- Microsoft Office操作:Excel・Word・PowerPointの基礎から応用まで。MOS資格取得も目指せます
- プログラミング基礎:変数、条件分岐、繰り返しといったプログラミングの基本概念を学習
- デザインツール基礎:Photoshop、Illustratorの基本操作
- Web制作基礎:HTML、CSSの基礎知識
生活訓練
IT技術だけでなく、働き続けるための生活基盤も同時に整えます。作業療法士による専門的な支援を受けながら、以下のスキルを身につけます。
- 時間管理・健康管理(規則正しい生活リズムの確立)
- 身だしなみ、清潔保持
- 自己分析(自分の特性理解)
- 日常動作訓練(作業療法士による個別支援)
2 2年目:実務訓練で即戦力に
1年目で身につけた基礎をベースに、2年目は実際の開発現場に近い環境での実務訓練に取り組みます。
- ✓ Webサイト制作の実務訓練:企画からデザイン、コーディング、公開まで一連の流れを経験
- ✓ Webアプリケーション開発:データベースと連携した動的なWebサービスの構築
- ✓ 模擬開発プロジェクト:チームでの開発を体験し、実務での協働スキルを習得
- ✓ 業務フロー訓練:納期管理、進捗報告、品質管理など、実際の業務で求められるスキルを実践
- ✓ コミュニケーション訓練:報連相、質問の仕方、説明の仕方など、職場で必要なコミュニケーションを練習
目指せる職種別カリキュラム
CYBER TECH ACADEMYでは、あなたの興味や適性に応じて、3つの職種コースから選択できます。それぞれの分野に特化した専門スキルを身につけ、確実な就職につなげます。
1 バックオフィス職コース
事務職として企業を支える重要な役割を担います。正確性と効率性が求められる仕事です。
習得スキル
- データ入力業務、書き起こし業務
- ITシステムの保守・運用業務
- Word・Excelを使った事務作業全般
- MOS(Microsoft Office Specialist)資格取得対策
2 クリエイティブ職コース
デザインセンスと技術力を活かし、視覚的なコンテンツを創造する仕事です。
習得スキルと使用ツール
- Webデザイン:HTML、CSS、WordPress を使ったWebサイト制作
- グラフィックデザイン:Illustrator、Photoshop を使ったビジュアル制作
- 動画編集:After Effects を使った映像コンテンツ制作
- DTPデザイン:印刷物のデザイン・レイアウト
目指せる職種:Webデザイナー、DTPデザイナー、グラフィックデザイナー
3 ITエンジニア職コース
プログラミングスキルを活かし、システムやアプリケーションの開発に携わる専門職です。
習得スキル
- システム開発:Python、Java などのプログラミング言語を使った開発
- Web開発:HTML、CSS、JavaScript を使ったWebアプリケーション開発
- RPA開発:業務自動化ツールの開発
- 設計書作成:仕様書、設計書、テスト仕様書などのドキュメント作成
目指せる職種:システムエンジニア、Webプログラマー、RPA開発者、ゲームプログラマー
CYBER TECH ACADEMYの選ばれる理由
1 2年後の就労先が確保されている安心感
IT技術を学んでも「就職先が見つからない」では意味がありません。CYBER TECH ACADEMYを運営するプラスイノベーションは、自社でITソリューション事業部を運営しており、RPA開発、Webサイト制作、システム開発などの実務を行っています。
訓練で学んだスキルを直接活かせる就労先がグループ内に存在するため、「学んだことが無駄にならない」という安心感の中で、集中して技術習得に取り組めます。もちろん、他のIT企業への就職支援も行っており、選択肢は広がっています。
2 作業療法士による専門的な生活支援
IT技術だけでなく、働き続けるための生活基盤を整えることも重要です。CYBER TECH ACADEMYには作業療法士が常駐しており、日常動作の訓練から就労準備まで、専門的な視点でサポートします。
規則正しい生活リズムの確立、体調管理、ストレスマネジメントなど、安定して働くための土台を作ることで、就職後の定着率向上につながっています。
3 IT業界への実習・紹介ネットワーク
自社のITソリューション部門だけでなく、提携するIT企業での実習機会も豊富に用意しています。実際の開発現場を体験することで、自分に合った働き方や職場環境を見極めることができます。
4 柔軟な通所スタイル
週3日からの通所が可能で、体調に波がある方でも無理なく続けられます。また、送迎サービスもあるため、通所が不安な方も安心です。
訓練期間:最長2年間(+就労後1年の定着支援)
利用料:前年度の世帯収入により決定(多くの方が無料または低額で利用可能)
プラスイノベーションのIT支援サービス体系
プラスイノベーションでは、年齢やニーズに応じて、3つのIT特化型支援サービスを提供しています。幼少期から成人後まで、一貫したIT教育・就労支援を受けられる体制が整っています。
1 Kid'sTECH(放課後等デイサービス)
対象:小学1年生〜高校3年生
サービス内容:日本初のIT療育型放課後等デイサービス
プログラミングを療育ツールとして活用し、IT技術と社会性を同時に育てます。ゲーム開発、ITプログラミング、ITデザインの3コースから選択でき、個別最適化された学習プログラムで、お子さまの特性を強みに変えていきます。
2016年の開設以来、多くの子どもたちが通所し、高校卒業後はCYBER TECH ACADEMYへ進学するケースも増えています。幼少期からITスキルを身につけることで、将来の就労選択肢が大きく広がります。
2 CYBER TECH ACADEMY(自立訓練)
対象:18歳以上の精神障害・発達障害・知的障害のある方
訓練期間:最長2年間(+就労後1年の定着支援)
サービス内容:IT就労に特化した自立訓練
就職活動を急ぐことなく、2年間じっくりとIT技術を学べる環境です。プログラミングやデザインといった習得に時間がかかるスキルを、確実に身につけたい方に適しています。
修了後は、就労移行支援への移行、当社ITソリューション部門での就労、他のIT企業への就職など、複数の選択肢があります。特に、グループ内に就労先が確保されている点は、他の自立訓練事業所にはない大きな強みです。
3 ワークリンク尼崎(就労継続支援B型)
対象:18歳以上の知的・精神・発達障害のある方
サービス内容:IT・パソコン業務に特化したB型事業所
データ入力、Web制作補助、RPA開発補助といった実際のIT業務を、在宅勤務も含めた柔軟な働き方で経験できます。自立訓練修了後、いきなり一般就労に進むことに不安がある場合、B型事業所で実務経験を積みながら一般就労への移行を目指すことも可能です。
自立訓練:自立した生活を送るための能力向上が目的で、技術習得に専念できます。IT技術をじっくり学びたい方には自立訓練が適しています。
「教科書通りではなく、実際に仕事で使えるスキルを教えてもらえています。アウトプットする機会が多く、自分の成長が実感できるので、モチベーションを保ちながら学習を続けられています。」
「専門学校に行くことも考えましたが、授業についていけるか不安でした。CYBER TECH ACADEMYでは個人のペースに合わせて教えてもらえるため、焦ることなく着実にスキルを身につけられています。」
「絵を描くことが好きな息子が、PCやデジタルで描く面白さを発見しました。この特技を活かした仕事につきたいと前向きになっており、親としても将来に希望が持てるようになりました。」
よくある質問
Q. プログラミングの経験が全くないのですが、大丈夫でしょうか?
A. 全く問題ありません。当社の訓練生の多くが未経験からスタートしています。基礎の基礎から丁寧に指導しますので、パソコンの基本操作ができれば問題ありません。むしろ、「IT業界で働きたい」という意欲があることが最も重要です。
Q. 自立訓練を利用したいのですが、就労移行支援との違いは何ですか?
A. 就労移行支援は「2年以内に就職すること」を目標とするサービスで、訓練と並行して就職活動も行います。一方、自立訓練は「自立した生活を送るための能力向上」が目的で、技術習得に専念できます。IT技術をじっくり学びたい方には自立訓練が適しています。
Q. 訓練後の就職先は本当にあるのでしょうか?
A. 当社ではITソリューション事業部を運営しており、RPA開発、Webサイト制作、システム開発などの実務を行っています。訓練修了者の受け入れ先として機能しているため、就職先が確保されています。もちろん、他のIT企業への就職支援も行っています。
Q. 通所が難しい日があるかもしれないのですが
A. 体調に波がある方でも無理なく通えるよう、週3日からの通所が可能です。また、体調に応じた柔軟な対応を行っていますので、まずはご相談ください。安定した通所ができるようサポートいたします。
まずは無料相談・見学から始めませんか
「IT業界に興味はあるけれど、自分にできるか不安」「どのコースが自分に合っているか分からない」「訓練の雰囲気を見てみたい」――そのような方は、まずは無料相談・見学にお越しください。
実際の訓練の様子をご覧いただき、スタッフと直接お話しすることで、あなたに合った支援が見つかります。発達障害の特性を「弱み」ではなく「強み」に変えるための第一歩を、私たちと一緒に踏み出しませんか。
ご家族や支援者の方の同席も可能です。お気軽にお問い合わせください。
お電話でのお問い合わせ:06-6415-6977(平日10:00〜17:00)
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