Menu

お知らせ

ホーム

>

お知らせ

>

お知らせ(詳細ページ)

コラム

休職期間の最大はどれくらい?上限の目安と期間満了後の対処法

2026.02.20

休職期間の最大はどれくらい?上限の目安と期間満了後の対処法

「いつまで休職できるのか」「会社が定める期間の上限を過ぎたらどうなるのか」——休職中の方が最も不安に感じるのは、この期間の問題ではないでしょうか。実は、休職期間の最大値は法律によって一律に定められているわけではなく、会社ごとの就業規則と各種制度の組み合わせで決まります。本記事では、休職期間の上限の考え方から、期間を決める際の判断基準、延長の可否、そして期間満了後の現実的な選択肢までを整理します。

休職期間に法律上の上限はない

まず前提として押さえておきたいのは、休職期間の「最大」を定める法律は日本には存在しないという点です。育児休業や介護休業のように法律で期間が明記された制度とは異なり、傷病による休職(私傷病休職)は会社が任意で設ける制度です。

つまり、極端な話をすれば「休職制度そのものを設けていない会社」も法的には問題がありません。多くの企業が休職制度を整備しているのは、優秀な人材を繋ぎ止めるためのリテンション施策や、労務リスク管理の観点からです。

そのため、休職期間の最大値を把握するには、まず自社の就業規則を確認することが出発点になります。

就業規則が定める休職期間の目安

就業規則において休職期間を設定する際、多くの企業が採用しているのは「勤続年数に応じて上限を変える」方式です。厚生労働省の調査では、私傷病による休職制度を設けている企業のうち、最も多いのは最長6カ月以内とする設定で、次いで1年以内が続きます。

以下は一般的な設定の目安です。

勤続年数 休職期間の目安(私傷病)
1年未満 3カ月前後
1年〜3年未満 3〜6カ月
3年〜10年未満 6カ月〜1年
10年以上 1年〜2年(大企業では3年超も)

勤続年数が長いほど休職期間の上限が長くなる傾向があるのは、「会社への貢献度に見合った配慮」という考え方が背景にあります。新卒入社3カ月で傷病を負った社員と、10年勤続のベテランとでは、同じ3カ月の休職でも会社側の対応が変わるのは自然なことです。

企業規模による違い

大企業と中小企業では、休職期間の上限に大きな差があります。従業員1,000人以上の大企業では最長2〜3年の休職を認めるケースも珍しくない一方、従業員100人未満の中小企業では3〜6カ月が一般的です。これは体制的な余裕の差というよりも、人員補充の容易さや代替要員確保のコスト差が影響しています。

休職の種類別・期間の目安

「休職」という言葉はひとくくりに使われますが、その理由によって適用される期間の考え方が異なります。主な種類と目安を確認しておきましょう。

私傷病休職(最も一般的)

業務外の病気やケガが原因で就労が困難になった場合の休職です。うつ病・適応障害などのメンタルヘルス不調、椎間板ヘルニア、がん治療などが典型例として挙げられます。期間は勤続年数に応じて3カ月〜2年程度が目安で、最も議論になりやすい類型です。

起訴休職・事故欠勤休職

刑事事件で起訴された場合(起訴休職)や、正当な理由のない長期欠勤が続いた場合(事故欠勤休職)に適用されます。後者は「休職」と呼ぶより「問題行動への措置」の性格が強く、期間も企業の判断による部分が大きいです。

自己都合休職・留学休職

海外留学、ボランティア活動、家族の介護(育児休業・介護休業とは別枠で認める会社もある)などが該当します。期間は会社と従業員の合意によって設定されることが多く、1〜3年程度の枠を設けているケースが見られます。

公職就任休職・組合専従休職

議員などの公職に就いた場合や、労働組合の専従役員になった場合の休職です。任期に合わせた期間設定が多く、最長でも数年程度です。一般の従業員にはあまり関係しない類型ですが、就業規則に明記されているケースは多くあります。

うつ病・適応障害による休職期間の実態

近年の休職案件の中で最も件数が多いのは、メンタルヘルス不調によるものです。では、うつ病や適応障害の場合、実際にどれくらいの期間が必要なのでしょうか。

厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」では、休職期間の具体的な数値は示されていません。ただし、専門家の臨床知見として一般的に語られる目安は以下のとおりです。

適応障害の場合

適応障害はストレス源から離れることで症状が改善しやすいとされています。職場環境そのものがストレス源であれば、休職後1〜3カ月程度で状態が落ち着き、復職を試みるケースが多いです。ただし、「職場に戻る」という前提があると休養中も回復が遅れる傾向があり、1〜6カ月の幅があると考えておくのが現実的です。

うつ病の場合

うつ病は「休めば治る」という単純な構造ではなく、寛解と再燃を繰り返すことがあります。初回のうつ病であれば3〜6カ月の休職で復職できるケースもありますが、中等度〜重度では1年以上の休養が必要になることも珍しくありません。

重要な視点として、「治療期間」と「回復プロセス」を分けて考えることが挙げられます。薬物療法で症状が落ち着いても、再発防止のための生活リズム再建や復職準備(リワークプログラムへの参加など)には別途時間が必要です。症状の消失をゴールにすると、復職後の再休職リスクが高まります。

💡 POINT
うつ病や適応障害の休職では、「早く復職しなければ」という焦りが回復を遅らせる大きな要因になります。主治医の診断に加え、産業医やリワーク施設のスタッフとも連携しながら、段階的な回復を目指すことが再休職予防につながります。

なお、発達特性(ADHD・ASD・LDなど)が背景にある場合、職場環境とのミスマッチが繰り返されることで慢性的なメンタル不調につながるケースもあります。こうした方は、診断や適切な支援につながることで、働き方そのものを再設計できる可能性があります。

傷病手当金と休職期間の関係

休職中の経済的な支えとして多くの方が利用するのが、健康保険の「傷病手当金」です。傷病手当金は、業務外の病気やケガで仕事を休んだ場合に、標準報酬日額の3分の2相当が支給されます。

支給期間は、同一の傷病につき通算で最長1年6カ月です。2022年1月の法改正で「通算」方式に変わったことにより、途中で復職して給付が止まった期間は、この1年6カ月に算入されません。仮に4カ月休職して復職、その後再発して再び休職した場合でも、最初の給付開始日から1年6カ月が経過していなければ残りの期間分を受給できます。

この「最長1年6カ月」という数字が、多くの企業で休職期間の上限設定の参考にされています。給付が切れた後も休職が続く場合、本人の経済的な負担が一気に重くなるためです。実務上も、「傷病手当金の支給期間=休職できる期間の目安」として就業規則を設計している企業は少なくありません。

受給の条件と注意点

傷病手当金を受給するには、健康保険への加入(被保険者)であること、連続して3日間休業した後、4日目以降の休業日に支給されることが基本条件です。任意継続被保険者は資格喪失後の継続給付が認められていないため注意が必要です。

また、休職期間中に会社から給与の一部が支払われる場合は、支給調整が行われます(給与の支給額が傷病手当金を下回る場合は差額が支給される)。社会保険料の支払いも続くため、手取りの減少幅は感覚よりも大きくなりがちです。

休職期間を決める3つの判断軸

人事担当者や本人が休職期間の上限を決める際、実務的に判断軸となるのは主に以下の3点です。

1

医師の診断書

休職の開始と継続、復職可否の判断において、医師の診断書は中心的な役割を果たします。「〇〇カ月の療養が必要」という記載が具体的な期間の根拠となりますが、主治医が書く期間はあくまで医学的な目安です。職場への適応可否は産業医が判断するのが適切とされており、両者の意見が食い違うケースもあります。

2

勤続年数

前述のとおり、勤続年数が長いほど会社の配慮義務は高くなる傾向があります。就業規則で勤続年数に応じた段階的な期間設定を設けている企業では、長期勤続者ほど長い休職が認められます。

3

傷病手当金の支給期間

経済的な現実として、傷病手当金が受給できる1年6カ月が事実上の上限として機能するケースが多いです。給付終了後の生活費の見通しは、復職か退職かを判断する際の現実的な制約になります。

休職期間の延長は可能か

就業規則に定められた期間内に回復しなかった場合、延長を申請できる可能性はあります。ただし、これはあくまで会社の裁量に委ねられており、「申請すれば必ず延長できる」わけではありません。

延長が認められやすい条件として、主治医による「回復途上にあるが、さらに〇カ月の療養が必要」という診断書の提出が有効です。加えて、定期的な連絡報告で会社との関係を維持できているか、過去の勤務実績が評価されているかも、実務的には影響します。

延長を申請する際の実務的な注意

延長申請は、できるだけ期間満了の2〜4週間前に行うのが望ましいとされています。期限ギリギリになると、会社側の対応期間がなくなり、書類不備のまま満了日を迎えるリスクがあります。

また、同一傷病で何度も延長を繰り返している場合、会社側が「自然退職」や解雇の検討に入ることもあります。延長が繰り返されるなら、復職の見通しと今後のキャリアについて人事担当者や産業医と率直に話し合うことが、双方にとって建設的です。

⚠️ 注意事項
休職期間中に別の疾患が発症した場合(例:腰痛で休職中にうつ病を併発)、就業規則によっては期間が通算されるか別期間扱いになるかが変わります。こうした「通算規定」の有無は、後々の権利に大きく影響するため、事前に人事または社労士に確認しておくことをお勧めします。

休職期間が満了したとき——3つの選択肢

休職期間が満了しても回復が見込めない状態が続く場合、多くの就業規則では「自然退職(自動退職)」または「解雇」の扱いになります。これは会社が一方的に意地悪をしているのではなく、労働契約において「就業できないことで契約の前提が崩れる」という法的な考え方に基づいています。

ただし、実際にどう対処すべきかは本人の状態によって異なります。

選択肢1:復職する

満了前に復職できる状態に回復した場合は、産業医の復職判断を経て段階的に復帰します。「試し出勤」や「慣らし勤務」を制度化している企業では、最初から通常業務に就くのではなく、短時間勤務や軽作業から始める移行期間が設けられます。これが再休職の予防にも有効とされています。

選択肢2:退職・自然退職

期間満了時に復職できる見込みがない場合、多くの就業規則では自然退職(雇用契約が自動的に終了する扱い)となります。離職票の退職理由は「自己都合退職」ではなく「雇用契約期間終了」や「傷病による退職」となるケースが多く、失業給付(雇用保険)の受給においても影響があるため、ハローワークへの確認が必要です。

選択肢3:障害者手帳・福祉制度の活用

退職後も就労の準備が整っていない場合、精神障害者保健福祉手帳の取得や、就労移行支援・就労継続支援(B型・A型)といった福祉制度を活用して、段階的に社会復帰を目指す道があります。これらは「あきらめ」ではなく、現在の状態に合った働き方を模索するための選択肢です。

休職期間満了後の「次のステップ」を考える

休職期間が終わった後の選択肢を考えるとき、「元の職場に戻れるかどうか」だけに焦点を当てると選択肢が狭くなります。特に、発達特性(ADHD・ASD・LDなど)が背景にある場合や、職場環境そのものとの相性の問題があった場合は、復職よりも「自分の特性に合った働き方を再構築する」視点のほうが、長期的な安定につながりやすいです。

就労移行支援や自立訓練(生活訓練・機能訓練)を通じて、ITスキルを身につけながら段階的に社会復帰を目指す方法があります。特に近年は、在宅でのデータ入力・Web制作・プログラミングなど、自分のペースで取り組めるIT系の仕事への需要が高まっています。

発達特性があり、休職後の就労に悩んでいる方へ

株式会社プラスイノベーションが運営するCYBER TECH ACADEMY(就労型自立訓練)やワークリンク尼崎(就労継続支援B型)では、ITスキルの習得と並行して、心理専門スタッフによるサポートを受けながら段階的に就労準備を進めることができます。

まずは無料相談・見学のご予約はこちら

※ オンラインでのご相談も対応しています

よくある質問

Q 休職期間中の給与はどうなりますか?

原則として、休職中は無給です。ただし、会社独自の規定で休職期間の一定期間は給与の一部を支給する企業もあります。多くの方は傷病手当金(健康保険から日額の約3分の2が支給される制度)を活用します。ボーナスについては、休職期間を評価対象外として不支給とする企業が大半です。

Q 就業規則に休職制度がない場合は?

就業規則に休職制度がなければ、長期欠勤は「欠勤扱い」となり、就業規則の欠勤規定に基づいて処分(解雇を含む)が行われる可能性があります。ただし、業務上の傷病の場合は労働基準法により療養期間中の解雇が制限されているため、状況によっては保護される場合もあります。不安な場合は社会保険労務士や労働局への相談が有効です。

Q 公務員の場合、休職期間の上限は異なりますか?

公務員(国家・地方)の場合は、人事院規則や各自治体の条例によって定められた規定があります。傷病による休職は最長3年が認められており、民間企業よりも長い設定が一般的です。ただし、3年の通算ルールが適用され、回復して復帰した後に再発した場合も同一傷病であれば通算されます。

まとめ

休職期間の最大値は、法律で一律に定められているわけではなく、就業規則・勤続年数・傷病手当金の支給期間という3つの要素の組み合わせで決まります。多くの企業では3カ月〜2年程度の範囲内で設定されており、傷病手当金が受給できる1年6カ月が実質的な上限として機能するケースが多いです。

期間内に回復して復職できることが理想ですが、回復が遅れている場合は延長交渉や、場合によっては退職後の福祉制度活用も視野に入れることが必要です。「どれだけ長く休めるか」より「どうすれば自分に合った形で働ける状態に戻れるか」という問いが、長い目で見たときに本人の利益につながります。

特に発達特性がある方にとって、「元の職場に戻ること」だけが回答ではありません。自分の特性を強みとして活かせる仕事や環境を再構築することが、再発しない働き方への第一歩です。

プラスイノベーションに相談してみませんか

発達特性を持つ方の就労・自立支援を専門とする株式会社プラスイノベーションでは、ITスキルの習得から就労後の定着支援まで一貫してサポートしています。休職中・休職後の進路にお悩みの方、発達特性が働きにくさに影響していると感じている方は、まずは無料相談からお気軽にお問い合わせください。

  • CYBER TECH ACADEMY:ITスキルを学びながら就労準備(自立訓練)
  • ワークリンク尼崎:在宅対応・ITパソコン業務特化の就労継続支援B型
  • 心理専門スタッフ(臨床心理士・公認心理師)が常駐
無料相談・見学予約はこちら

※ 受給者証をお持ちでない方も、取得のご相談から対応しています

PDFはこちら

一覧へ戻る