障害者雇用で在宅ワークを目指すなら|仕事の種類と活用できる支援
在宅ワーク×障害者雇用、広がりの背景にあるもの
コロナ禍を経てテレワークが社会全体に定着したことで、障害者雇用においても在宅勤務の選択肢は明らかに広がりました。厚生労働省の令和5年障害者雇用状況の集計結果によると、民間企業における障害者の実雇用率は2.33%に達し、雇用者数は64万2,178人と過去最高を更新しています。同時に、企業のテレワーク整備が進んだことで、以前は「障害者雇用=通勤前提」だった求人構造が少しずつ変化しています。
ではなぜ、在宅勤務は障害のある方にとって有効なのでしょうか。理由はいくつかありますが、もっとも大きいのは通勤という日常の消耗をなくせる点です。精神障害や発達障害のある方の場合、満員電車や見知らぬ人との接触がそれだけで大きなエネルギーを消費します。出社だけで一日の体力の多くを使い果たしてしまう——そういった経験を持つ方は多いはずです。在宅であれば、その分のエネルギーを仕事そのものに充てられます。
✓ 障害種別で見る、在宅就労の向き不向き
在宅勤務が特に効果的といわれるのは、精神障害(うつ病・双極性障害・不安障害)や発達障害(ADHD・ASD)のある方です。感覚過敏のある方にとって、照明・音・においを自分でコントロールできる環境は、パフォーマンスに直接影響します。一方で、身体障害の場合は業務の性質によって判断が分かれます。PCを使う事務・IT系職種であれば在宅適性は高く、対面でのケアや現場作業が必要な職種はそもそも在宅対応が難しい構造になっています。
重要なのは「在宅だから楽」という思い込みを手放すことです。自己管理が求められる分、サポート体制がないと孤立しやすく、体調の波を自分一人で抱え込みやすくなります。在宅勤務が向いているかどうかは、障害種別だけでなく「どういったサポートと組み合わせるか」で大きく変わります。
障害者雇用の在宅ワークで多い仕事の種類
求人サイトやハローワークで「在宅」「障害者雇用」のワードを組み合わせて検索すると、実際にどのような仕事が出てくるでしょうか。大まかに3つのカテゴリに整理できます。
✓ データ入力・事務系業務
件数でいえば最も多いのがこのカテゴリです。ExcelやSAP上への入力業務、書類のデジタル化、伝票チェックといった作業が代表例です。正確性と反復耐性が求められる一方、手順が明確であるため業務の見通しが立てやすく、ADHD・ASD特性のある方でも適性が発揮されやすいとされています。ただし時給・工賃の水準は低めになりがちで、正社員登用や賃金アップを目指すなら追加のITスキルが差別化要素になります。
✓ IT・エンジニア・Web系職種
近年、障害者雇用枠でのエンジニア・システム担当の求人が増えています。BABナビやLITALICO仕事ナビなどの専門求人サイトを見ると、東証プライム上場企業がフルリモートのエンジニア・プログラマーを障害者雇用枠で募集している例も珍しくありません。IT系は職種によって収入レンジが広く、経験と実績が積み上がるにつれ正社員登用や処遇改善につながりやすいのが特徴です。未経験から挑戦する場合は、就労移行支援や自立訓練などの福祉制度でスキルを積んでから挑むルートが現実的です。
✓ クリエイティブ・デザイン系
Webデザイン、動画編集、DTPといったクリエイティブ系の在宅求人も増加傾向にあります。発達障害の特性として「特定の分野への強いこだわりと集中力」が挙げられますが、デザインやビジュアル制作の分野ではこの特性が強みとして機能するケースが多くあります。ただし発注ベースのクラウドワーキングとは異なり、雇用契約のある在宅求人では納期管理や社内コミュニケーションが伴うため、ツール操作だけでなく業務進行の習慣も合わせて身につけておく必要があります。
在宅の障害者雇用求人を探すときに確認すべきこと
求人票に「在宅勤務可」と書かれていても、実態は週1日のみリモートだったり、試用期間中は通勤必須だったりするケースはよくあります。応募前に確認しておきたいのは次の点です。
- ✓ 「完全在宅」か「一部在宅(ハイブリッド)」かを明記しているか
- ✓ 在宅移行の条件(試用期間後・スキル習得後など)が書かれているか
- ✓ オンラインでの定期面談・サポート体制があるか
- ✓ 障害者雇用の実績・定着率を公開しているか
特に見落としやすいのが3点目です。在宅は物理的に職場から切り離された環境のため、困ったことが起きても気軽に声をかけられません。定期的な1on1面談やSlack・チャットツールでのやり取りが整備されているかどうかは、長期定着を左右する重要な要素です。
✓ 就労支援機関を使うことの意味
就労移行支援事業所や相談支援専門員は、求人情報の提供だけでなく、応募書類の作成・面接準備・入社後の定着支援まで伴走してくれます。一般の転職活動と異なり、障害特性や体調に配慮した求人マッチングが可能なため、「自分一人でハローワークに行く」よりも適職と出会える確率が上がります。特に在宅勤務希望の場合は、企業側の実態ヒアリングを支援者を通じて確認してもらうことが効果的です。
「在宅でどんな仕事ができるか、自分の特性に合うか相談したい」という方は、プラスイノベーションにお気軽にご相談ください。就労継続支援B型ワークリンク尼崎では、IT・パソコン作業を中心とした在宅対応の福祉的就労を提供しています。
無料相談・見学はこちら※まずはお気軽にご連絡ください
就労継続支援B型という選択肢——在宅ワークへの入口として
一般就労での在宅ワークへいきなり挑戦するのが不安な方、または現在体調が安定していない方にとって、就労継続支援B型事業所を「在宅ワークの練習台」として活用するという視点は、意外と知られていません。B型事業所は雇用契約を結ばずに利用でき、体調の波に合わせて柔軟に通所・在宅のペースを調整できます。工賃は発生するものの賃金ではないため、利用中に体力・スキルを積み上げてから一般就労に移行するという段階的なルートが取れます。
ただし「B型事業所でIT・パソコン作業ができる場所」は、数として多くありません。軽作業(袋詰め・シール貼りなど)が主体の事業所が多い中、データ入力・Web制作・SNS運用・動画編集といったPC業務をメインに提供しているB型は限られています。
✓ ワークリンク尼崎での在宅IT就労の実際
株式会社プラスイノベーションが運営する就労継続支援B型事業所ワークリンク尼崎は、IT・パソコン業務に特化した事業所として、尼崎市を中心に知的・精神・発達障害のある方が利用しています。具体的な作業内容はデータ入力・Excel作業に加え、SNS運用補助・ホームページ制作・YouTube動画編集・RPAの開発補助など、一般就労でも通用するスキルに直結しています。
「尼崎にあるB型事業所でパソコン業務の在宅ができるなんて、正直驚きました。うつの状態に合わせて無理なく働けるだけでなく、不安なときにはオンラインで心理カウンセラーさんが話を聞いてくれるので、心の支えにもなっています。」
在宅勤務に対応しているだけでなく、臨床心理士・公認心理師が常駐し、オンラインでの個別カウンセリングも利用できます。体調に波があっても相談窓口がある環境は、在宅就労が孤立しやすいという課題に対する実践的な回答といえます。IT未経験の方でもタイピングから始められるよう段階的な支援が整っており、将来の一般就労や在宅フリーランスを見据えたスキルアップが可能です。
在宅ワークを長続きさせるために必要な視点
在宅勤務を始めることよりも、継続することのほうが難しいとよくいわれます。特に障害のある方の場合、体調管理・生活リズムの維持・孤立感への対処という3つが長続きの鍵になります。
✓ 「自宅=仕事場」にする環境整備
在宅勤務では仕事とプライベートの境界が曖昧になります。作業時間・休憩時間のルールを明文化し、できれば作業スペースを日常生活のスペースと物理的に区切ることが大切です。また、精神障害や発達障害のある方の場合は「今日何をやるか」のタスクを視覚化しておくことで、見通しのなさからくる不安を減らせます。ホワイトボードへの書き出しや、タスク管理アプリの活用が有効です。
✓ 孤立しないための「つながり設計」
在宅就労で問題になりやすいのが「誰にも相談できない」という状況です。就労中に利用できる定着支援・ジョブコーチ・主治医との連携を事前に整えておくことが、長期就労の安全網になります。加えて、支援者との定期的な面談スケジュールを組み込むことで、小さな不調を早期にキャッチできます。就職してからサポートが途切れるのではなく、入職後も継続した支援を受けられる体制を最初から確認しておきましょう。
プラスイノベーションに、まず相談してみてください
在宅でのIT就労を目指したいが、まだスキルに自信がない。体調が安定していないので、いきなり一般就労は難しい——そういった状況にある方には、就労継続支援B型ワークリンク尼崎の利用をご検討いただけます。IT・パソコン業務を軸に、在宅対応・オンラインカウンセリングを組み合わせた支援体制を整えており、IT未経験の方や長く就労から離れていた方も多く利用されています。
また、2024年10月から開始された就労選択支援制度を活用することで、自分に合った働き方・支援の方向性をより明確に整理することも可能です。プラスイノベーションでは、障害のある方の「弱みを強みに変える」という理念のもと、子どもの療育から大人の就労支援まで一貫した支援体制を構えています。まずはお気軽に無料相談・見学にお越しください。
「自分に合う在宅ワーク、一緒に考えます」
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