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コラム

発達障害が兄弟姉妹に与える影響|きょうだい児のケアと家族の向き合い方

2026.04.28

発達障害が兄弟姉妹に与える影響|きょうだい児のケアと家族の向き合い方

家族の中に発達障害のある子がいると、当然ながら支援の目が向きやすいのはその子自身です。ところが実際の家庭では、「きょうだい」として育つもう一方の子が、静かに、しかし確実に影響を受けていることがあります。

きょうだい児——発達障害や障害のある子の兄弟姉妹——が抱える心理的な負担は、専門家の間では以前から注目されてきましたが、保護者がその存在に気づくには時間がかかることも少なくありません。この記事では、発達障害が兄弟姉妹に与える影響の実態と、家族全体で取り組めるケアの考え方を整理します。

発達障害のある子の「きょうだい」が置かれる状況

発達障害のある子どもがいる家庭では、その子への療育・通院・学校対応など、保護者の時間とエネルギーが集中しがちです。それ自体は必要なことですが、その結果として「もう一方の子」が後回しになる構造が生まれやすくなります。

きょうだい児の問題を長年研究してきた山崎晃資氏の論考(障害児のきょうだい達の心の健康)では、きょうだいが「親の期待の受け皿」になったり、「障害のある子の世話役」として自発的に役割を引き受けることで、自分の感情を後回しにしていくプロセスが詳しく報告されています。

感情面への影響

きょうだい児が経験しやすい感情のひとつが「罪悪感」です。「自分はなぜ普通なのか」「もっとお兄ちゃん(お姉ちゃん)を助けなければ」という思いが、子どもながらに心を占めることがあります。

一方で、同じきょうだいでも「怒り」や「悲しみ」を感じるケースもあります。親の注目が集まらないことへの不満、友達に家庭の事情を話しづらいことへの孤独感など、感情の幅は広く、かつ複雑です。

注目すべきは、こうした感情が表面に出づらいという点です。「自分がわがままを言ってはいけない」という抑制が働き、むしろ「いい子」として振る舞うことで周囲が気づかないまま時間が過ぎるケースが多く報告されています。

家庭内での役割の変化

発達障害のある子どもが家庭内でトラブルを起こしやすかったり、特定の行動パターンに周囲が振り回されたりする環境では、きょうだいが「調整役」や「見守り役」として機能することがあります。これは子どもの年齢にかかわらず起きます。

幼い弟妹が発達障害のある兄姉に合わせて行動を制限したり、逆に年下の子が「しっかり者」として親を支える側に回ったりするケースも珍しくありません。このような役割の固定化が長期間続くと、青年期以降に愛着の問題や自己肯定感の低下として現れることがあります。

きょうだい児に見られやすい心理的なサイン

「うちの子は何も言わないから大丈夫」と思っている保護者ほど、注意が必要かもしれません。きょうだい児が示すサインは、問題行動として現れるよりも、過剰適応——つまり「良すぎる子」——として現れることが多いからです。

具体的に気にかけたい変化としては、以下のようなものがあります。

  • 自分の気持ちや要求を後回しにすることが習慣になっている
  • 友人関係で過剰に世話を焼く、または逆に孤立しやすい
  • 家族の話題になると緊張したり、話を避けたりする
  • 成長して進路選択の場面になると「自分のやりたいこと」が分からなくなる

これらのサインは、きょうだい児本人が「自分はつらい」と自覚していない場合も多く、保護者や支援者が意識的に観察・関与していくことが重要です。

💡 プラスイノベーションからのヒント
発達障害のある子どもを支援してきたプラスイノベーションでは、家族全体への関わりを大切にしています。きょうだい児の様子が気になる場合も、まずはお気軽にご相談ください。

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発達障害は兄弟に遺伝するのか

「上の子に発達障害の診断が出た。下の子も同じなのだろうか」——この問いは、多くの保護者が一度は抱える不安です。遺伝的な関与については現在の科学的知見からある程度の答えが出ていますが、「遺伝=確定」ではないことを先に押さえておくことが大切です。

兄弟間で発達障害が重なる確率

国立精神・神経医療研究センターをはじめとした研究によると、ASD(自閉スペクトラム症)の場合、一般人口における発症率が約1〜2%とされる一方、きょうだいが1人ASDである場合の再発確率はおよそ10〜20%程度と報告されています。つまり「ゼロではないが、ほぼ確実でもない」というのが正確な理解です。

ADHDについても同様に遺伝的寄与が高いとされており、双子研究では同一性双生児(一卵性)での一致率が70〜80%とも言われています。ただしこれは「遺伝子を持つこと」であり、「同じ症状・同じ程度で現れる」ことを意味するわけではありません。

遺伝だけでは説明できない部分

発達障害の発症には複数の遺伝子が関与しており、単一の「発達障害遺伝子」が存在するわけではありません。加えて、胎内環境・出生時の状況・育ちの環境といった「環境要因」が遺伝的素因に重なることで特性が表れると考えられています。

つまり、「兄が発達障害だから弟も絶対にそうだ」とも、「診断が出ていないから関係ない」とも言い切れないのが現実です。むしろ重要なのは、遺伝の有無を確定しようとすることより、その子自身の特性や困りごとを丁寧に把握していくことではないでしょうか。

⚠️ 注意
「きょうだいも発達障害かもしれない」と感じた場合は、専門機関(児童精神科、発達支援センター、かかりつけ医など)に相談することをおすすめします。診断の有無にかかわらず、特性に応じた関わり方は早期に始めるほど効果的です。

家族全体で取り組む支援のあり方

きょうだい児の問題の本質は、「誰かが悪い」のではなく、家族システム全体が発達障害のある子を中心に再編されていく過程で、きょうだいへの関心が構造的に薄れていくことにあります。だからこそ、個人ではなく家族全体を支援の単位として捉える視点が必要です。

きょうだい児への具体的なアプローチ

まず有効なのは、きょうだいと「1対1の時間」を意識的につくることです。発達障害のある子への対応で手一杯になりがちな状況では、きょうだいとの時間が自然と減っていきます。短い時間でも「あなただけに向き合う」という体験が、きょうだいの安心感に直結します。

次に、きょうだいの感情を「話せる場」を作ることです。「お兄ちゃんのことが嫌だ」「なんで自分ばっかり我慢するの」という気持ちは、あって当然のものです。それを否定せず、しっかり受け止めることが、長期的な心理的健康につながります。

また、発達障害について年齢に応じた形で説明することも大切です。「どうしてお兄ちゃんだけ特別扱いなの?」という疑問に対して、子どもが理解できる言葉で伝えることが、きょうだいの孤立感を防ぐ第一歩になります。

親が意識したいこと

保護者自身が「きょうだいを犠牲にしているかもしれない」という罪悪感に苦しんでいるケースも少なくありません。しかし自己批判は支援の質を下げます。重要なのは「気づいた今から動く」姿勢です。

専門家への相談も積極的に活用してください。発達障害支援の現場では、きょうだい支援のノウハウを持つ機関や支援者が増えています。一人で抱え込まず、チームとして家族を支える体制をつくることが、長期的な安定につながります。

保護者様の声

「Kid'sTECHに通うようになってから、上の子の自己肯定感が上がり、下の子との関係も落ち着いてきました。家族全体が少し楽になった気がします。」

— 小学5年生・ASD 母親(武庫之荘教室)

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株式会社プラスイノベーションは、兵庫県尼崎市を拠点に、発達障害のある子どもから大人まで一貫した支援を提供している専門企業です。「弱みを強みに変える」というビジョンのもと、IT療育型放課後等デイサービスKid'sTECH、フリースクールMIRAIZ、就労訓練のCYBER TECH ACADEMYなど、子どもの成長に合わせた多様なサービスを展開しています。

「発達障害のある子への支援だけでなく、きょうだいや家族全体への配慮も含めて考えたい」というご要望にも、臨床心理士・公認心理師などの専門スタッフが対応しています。まずは無料相談・見学からお気軽にご連絡ください。

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