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コラム

発達障害の子の受給者証の取り方|申請の流れと診断名なしで取れる条件

2026.05.15

発達障害の子の受給者証の取り方|申請の流れと診断名なしで取れる条件

お子さまに発達の特性があると分かったとき、多くの保護者の方がまず直面するのが「受給者証の取り方が分からない」という壁ではないでしょうか。児童発達支援や放課後等デイサービスを利用するうえで欠かせない書類でありながら、申請する窓口や必要な書類、そして診断名がなくても取得できるのかどうかなど、調べるほどに疑問が増えていきます。この記事では、発達障害のお子さまの受給者証について、申請の流れから診断名がない場合の考え方まで、IT療育の現場で多くのご家庭に伴走してきた立場から順を追って整理しました。

発達障害の受給者証とは、支援につながる「鍵」となる証明書

受給者証とは、正式には「通所受給者証」と呼ばれ、児童福祉法にもとづく障害児通所支援を利用するために必要な証明書です。児童発達支援や放課後等デイサービスといったサービスは、利用料の9割を国と自治体が負担し、利用者の自己負担は原則1割に抑えられています。この公費負担を受けながらサービスを利用するための「鍵」が、受給者証なのです。

言い換えれば、受給者証は「サービスを使う資格があります」と自治体が認めた書類だと考えると分かりやすいでしょう。お住まいの市区町村が発行し、利用できるサービスの種類や、ひと月あたりに使える日数(支給量)などが記載されます。児童福祉法第21条の5の7にもとづき、放課後等デイサービスなどを利用する際には事業所への提示が求められるため、受給者証なしでは原則として利用が始められません。

受給者証と障害者手帳・療育手帳は、まったく別のもの

ここで多くの方がつまずくのが、受給者証と障害者手帳(療育手帳)の混同です。結論から申し上げると、この二つは目的も発行の根拠も異なる、まったく別の書類だと理解してください。

障害者手帳は、障害の状態を公的に証明するもので、税の控除や各種割引といった幅広い支援の入口になります。一方の受給者証は、特定の福祉サービスを利用するために交付されるものであり、障害の程度を証明する書類ではありません。下の表で違いを整理しました。

項目 受給者証(通所受給者証) 障害者手帳・療育手帳
主な目的 福祉サービスの利用 障害の状態の証明
発行する窓口 市区町村の障害福祉窓口 都道府県・指定都市など
取得の前提 手帳・診断名がなくても可 医師の診断や判定が必要
税の障害者控除 対象外(別の基準で判定) 判定の根拠になりうる

つまり「手帳を持っていないから受給者証も取れない」という思い込みは、必ずしも正しくありません。この点こそ、これから取り方を考えるうえで最初に外しておきたい誤解です。

取り方の前に知っておきたい、受給者証の種類

ひとくちに受給者証といっても、利用するサービスによっていくつかの種類に分かれています。発達障害のお子さまが児童発達支援や放課後等デイサービスを利用する場合に必要なのは、このうち「通所受給者証」です。

  • 通所受給者証:家庭から通うタイプの支援(児童発達支援・放課後等デイサービス・保育所等訪問支援など)に必要
  • 入所受給者証:施設に入所して支援を受ける場合に必要で、児童相談所への相談を経て申請する
  • 自立支援医療受給者証:通院や服薬など、医療にかかる費用の負担を軽くするためのもの

就学前のお子さまは「児童発達支援」、小学生から高校生のお子さまは「放課後等デイサービス」が主な対象になります。どちらも通所受給者証が入口になる点は共通しています。なお、放課後等デイサービスは原則18歳までですが、引き続き支援が必要と判断される場合には満20歳まで利用できる仕組みも用意されているため、進路の節目で一度確認しておくと安心でしょう。

発達障害の受給者証は、診断名やグレーゾーンでも取れる

「まだ確定診断が出ていない」「グレーゾーンと言われただけ」という段階で、申請をためらう方は少なくありません。ですが、ここに受給者証のいちばん大切な考え方が隠れています。受給者証の交付は、障害名の有無で決まるのではなく、「支援が必要かどうか」という自治体の判断によって決まるからです。

では、診断書がない場合はどうすればよいのでしょうか。多くの自治体では、医師の診断書の代わりに「医師の意見書」や、相談機関・教育センターでの心理相談の結果を提出することで申請が認められます。発達検査の所見や、園・学校での困りごとを具体的に書いた書類が、支援の必要性を示す根拠になるわけです。手帳を持っていなくても、診断名が確定していなくても、取得への道は開かれています。

💡 POINT
必要な書類や、診断書か意見書のどちらが求められるかは自治体ごとに異なります。まずはお住まいの市区町村の障害福祉窓口に「うちの子の場合、何が必要ですか」と尋ねるのが、遠回りに見えていちばんの近道です。

ここで一つ、現場でご家庭とお話ししていて強く感じることをお伝えします。受給者証を取ることは、お子さまに「障害」というレッテルを貼る行為ではありません。むしろ、その子の特性に合った環境や関わり方を選び取るための、前向きな第一歩です。じっと座るのが苦手な子が静かな環境でなら集中できたり、文字を読むのが苦手だった子がゲーム制作のために長い指示書を読むようになったりと、環境が変わるだけで見える景色は大きく変わります。受給者証は、その変化のきっかけをつかむための入場券なのだと、私たちは考えています。

受給者証の取り方を無料で相談する

※診断名がない段階でのご相談も歓迎しています

受給者証の取り方、申請から発行までの流れ

ここからが本題の取り方です。手続きは自治体によって細かな違いがありますが、大きな流れは共通しています。意外に思われるかもしれませんが、最初の一歩は「窓口での申請」ではなく「事業所の見学」から始めるのが、結果的に最もスムーズに進みます。理由は後ほど説明します。

1

事業所の見学・相談

利用したい児童発達支援や放課後等デイサービスを見学し、お子さまに合うかを確かめます。通う曜日や日数のイメージもここで固まります。

2

市区町村の窓口に相談

お住まいの自治体の障害福祉窓口へ。申請の意思を伝え、必要書類と進め方を確認します。

3

医師の意見書などの準備

診断書または意見書、心理相談の結果など、支援の必要性を示す書類を用意します。発行に時間がかかる場合もあるため早めに動くと安心です。

4

障害児支援利用計画案の作成・申請

支給を申請する際には、どんな支援をどれくらい利用したいかをまとめた「障害児支援利用計画案」を添えて提出します。

5

調査・審査と支給決定

自治体がお子さまの状況や意見書を確認し、ひと月あたりの支給量を決めます。決定後に受給者証が交付されます。

6

事業所と契約・利用開始

交付された受給者証の原本を事業所に提示し、契約を結べば、いよいよ支援がスタートします。

さて、なぜ見学を最初に済ませておくとよいのでしょうか。理由は、利用したい事業所が決まっていると、その事業所の児童発達支援管理責任者が利用計画の見立てや日数の相談に乗ってくれることが多く、申請に必要な情報が一気にそろうからです。窓口での申請から先に動くと「どこに通うのか」が定まらず、計画案づくりで足止めされがちです。先に通い先のあたりをつけておく。これが、現場で見てきたいちばん滞りの少ない進め方です。

申請に必要な書類の例

自治体によって違いはあるものの、おおむね次のような書類が求められます。お住まいの市区町村のホームページや窓口で、最新の一覧を必ず確認してください。

  • 支給申請書(窓口で受け取ります)
  • 医師の診断書または意見書、心理相談の結果など
  • 障害児支援利用計画案(セルフプランも可)
  • マイナンバーが確認できる書類、印鑑など

障害児支援利用計画は「セルフプラン」でも作れる

申請のステップで出てきた「障害児支援利用計画案」は、二つの方法で作成できます。一つは相談支援事業所の相談支援専門員に依頼する方法、もう一つは保護者自身が作成する「セルフプラン」です。どちらを選んでも申請は通りますが、向き不向きがあります。

作成方法 向いているケース
相談支援事業所に依頼 複数のサービスを組み合わせたい、専門家の助言を受けながら進めたい
セルフプラン 利用先がほぼ決まっている、なるべく早く手続きを進めたい

セルフプランは「自分で書くなんて難しそう」と身構えてしまいがちですが、決まった様式に沿ってお子さまの様子や利用したい内容を記入していくもので、見本を参考にすれば作成できます。地域によっては相談支援事業所が混み合い、計画作成に時間がかかることもあるため、急ぎたいときはセルフプランが現実的な選択肢になるでしょう。一方で、はじめての申請で不安が大きい場合や、将来的に複数の支援を組み合わせたい場合には、専門員に伴走してもらう安心感も捨てがたいところです。

支給量(利用できる日数)はどう決まるのか

受給者証には「支給量」、つまりひと月あたりに利用できる上限日数が記載されます。これは、お子さまの特性の程度や生活の状況、保護者の利用意向などをもとに自治体が決めるものです。たとえば支給量が月10日であれば、複数の事業所を使う場合でも、合計が10日に収まるよう調整する必要があります。

ひとつ知っておきたいのは、支給量の上限の考え方も自治体ごとに差があるという点です。最初は少なめの日数で交付され、通ううちに必要性が認められて見直される、というケースも珍しくありません。「思ったより日数が少ない」と感じても、お子さまの様子や事業所での記録をもとに増やせる余地はあります。気になる場合は、事業所のスタッフや窓口に相談しながら進めると、現実に即した日数に近づけていけるはずです。

取得にかかる期間と、利用料・無償化のしくみ

申請から受給者証が手元に届くまでの期間は、状況によって幅があるものの、おおむね1ヶ月以内で発行されることが多いようです。意見書の準備や計画案の作成に時間がかかると、その分だけ全体が後ろにずれます。お子さまを通わせ始めたい時期から逆算し、少なくとも1〜2ヶ月の余裕をもって動き出すのが安心です。

利用料については、先に触れたとおり自己負担は原則1割で、世帯の所得に応じてひと月の負担上限額も設けられています。さらに見落とされがちなのが、無償化のしくみです。2019年10月から、就学前である3歳から5歳までの児童発達支援等の利用者負担は無償化されています(出典:厚生労働省「就学前の障害児の発達支援の無償化について」)。対象となる期間は、満3歳になって初めての4月1日から小学校入学までの3年間で、新たな手続きはいりません。

⚠️ 誤解しやすい点
無償化の対象は就学前の児童発達支援などであり、就学後に利用する放課後等デイサービスは対象外です。また、食費や交通費など実費で負担する部分は無償化の対象に含まれません。なお、東京都の一部自治体などでは0歳から2歳までを対象とした独自の無償化を実施している場合もあるため、お住まいの地域の制度を確認してください。

費用面の見通しが立つと、利用への一歩はぐっと踏み出しやすくなります。「うちの世帯だと月いくらになるのか」が気になる方は、見学の際に具体的な金額を尋ねてみてください。多くの事業所が、所得区分ごとの目安を丁寧に説明してくれます。

費用や日数について見学で相談する

※IT療育型放課後等デイサービス「Kid'sTECH」の見学を受け付けています

受給者証には更新がある、忘れると利用が止まる

受給者証には有効期間が定められており、期限が切れる前に更新の手続きが必要です。更新を忘れると、その間はサービスを利用できなくなってしまうため、注意したいポイントです。多くの自治体では期限の1〜2ヶ月前に案内が届きますが、引っ越しなどで通知が行き違いになることもあります。

受給者証に記載された有効期間を、お子さまの誕生日やカレンダーと一緒に把握しておくと、うっかりを防げます。通っている事業所が更新時期を声かけしてくれる場合も多いので、不安なときは早めに相談しておきましょう。

受給者証を取ったら、お子さまの強みを伸ばす一歩へ

ここまで、発達障害のお子さまの受給者証について、取り方の流れや診断名がない場合の考え方、費用や更新までを整理してきました。手続きそのものは決して難しいものではありません。大切なのは、その先でお子さまにどんな環境を用意してあげられるかです。

私たち株式会社プラスイノベーションは、「発達に凸凹がある子供たちの未来を、私たちで創造する」という思いのもと、兵庫県尼崎市と東京都大田区で、IT療育型の放課後等デイサービス「Kid'sTECH(キッズテック)」を運営しています。プログラミングを療育のツールとして取り入れ、お子さまの「弱み」を「強み」に変える支援を続けてきました。臨床心理士や公認心理師も在籍し、受給者証の取り方が分からないという段階のご相談から伴走しています。

発達特性を活かせるIT分野は、人材の需要が高まり続けています。経済産業省の試算では、IT人材は2030年に最大で約79万人不足するとされており(出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」)、特性を強みに変えて学んだスキルが、将来の選択肢につながっていきます。私たちは療育から就労まで一貫して支える体制を整え、卒業後の進路まで見据えた支援を行っています。

保護者様の声

「学校では多動が激しくじっと座ることができず悩んでいましたが、シンプルな教室環境では集中して過ごすことができています。プログラミングを通じて、息子の新しい可能性を発見できました」

— 小学3年生 ADHD 母親(蒲田教室)

受給者証の取り方でつまずいている方も、まだ診断がついていない段階で迷っている方も、どうぞ気負わずにご相談ください。お子さまの「できる」を一緒に見つけるところから、始めていきましょう。

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※受給者証の取り方から、まずはお気軽にご相談ください

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