ゲーム依存が心配な子へ|尼崎の放課後等デイサービス活用法
ゲーム依存とは、どのような状態を指す言葉なのか
ゲームがやめられない状態を指す言葉として「ゲーム依存」が広く使われていますが、これは通称であり、正式な医学用語ではありません。世界保健機関(WHO)は2019年5月、ゲームのやりすぎによる深刻な生活への支障を「ゲーム障害(Gaming Disorder)」として国際疾病分類の最新版ICD-11に正式に収載し、2022年1月から発効しています(出典: 特定非営利活動法人ASK)。
診断の目安とされているのは、ゲームをする時間や頻度を自分でコントロールできない、他の関心事や日常の活動よりゲームを優先する、良くない結果が生じているにもかかわらずゲームを続けてしまう、という三つの特徴です。これらの状態が12カ月以上続き、家庭や学業、対人関係に著しい支障が出ている場合に、ゲーム障害の可能性が検討されます。
ここで押さえておきたいのは、ゲームを長時間プレイすること自体がただちに依存を意味するわけではないという点です。休日にまとまった時間遊ぶ、友人とのコミュニケーション手段として楽しむといった関わり方は、多くの子どもに見られる自然な行動でしょう。問題になるのは、生活全体のバランスが崩れ、本人が困っていても止められない状態が続く場合です。
発達障害の特性とゲームへの依存しやすさ
発達障害のある子どもは、ゲームへの依存に至るリスクが定型発達の子どもより高いと指摘されています。久里浜医療センターの資料でも、注意欠陥多動性障害(ADHD)と自閉スペクトラム症(ASD)がゲーム依存の危険因子として挙げられており、発達障害は複数の特性が重なって現れることも多いとされています(出典: 久里浜医療センター ゲーム依存相談対応の資料)。
✓ ADHDの衝動性と報酬系の働き
ADHDのあるお子さまは、脳内の報酬系と呼ばれる回路の働きが弱い特性を持つと考えられています。この回路は楽しいという感覚を生み出す仕組みですが、働きが弱いと、より強い刺激や即時的な達成感を求めやすくなるようです。ゲームは短時間で明確な報酬、たとえば得点やレベルアップを与えてくれるため、この特性と相性がよく、のめり込みやすい対象になりやすいのでしょう。
✓ ASDに見られる「好きなことへの没頭」という特性
自閉スペクトラム症のお子さまには、一つの物事に強い関心を持ち、それを深く長く追求する特性が見られます。この特性は本来、特定分野での高い集中力や知識の蓄積という強みにつながるものです。ただ、関心の対象がゲームに向いた場合は、切り替えが難しくなりやすい面もあります。加えて、学校や対人関係で疲れやすさを感じているお子さまほど、一人で完結できるゲームの世界に安心感を見出す傾向があるとも言われています。
尼崎の子どもたちを取り巻くゲーム利用の実態
こども家庭庁が実施した令和5年度青少年のインターネット利用環境実態調査によると、青少年のゲーム利用時間は1日あたり平均約4時間57分で、前年度から約16分増加しました。学年別では高校生が約6時間14分、中学生が約4時間42分となっており、学年が上がるほど利用時間が長くなる傾向がうかがえます(出典: こども家庭庁 青少年のインターネット利用環境実態調査)。
こうした傾向は尼崎市に限った話ではなく全国的な状況ですが、子どもの余暇時間の中心をゲームやスマートフォンが占める割合は年々高まっているとみてよさそうです。厚生労働省の研究班が2018年に発表した調査では、病的なインターネット依存が疑われる中高生は全国で推計93万人にのぼり、2012年度の調査(推計52万人)からわずか5年で倍近くに増えていました(出典: リセマム)。ゲームやSNSが生活の一部として定着した現在、この数字はさらに膨らんでいる可能性があります。
家庭だけで対応しようとすると難しさを感じる理由
ゲームを取り上げれば解決すると考える保護者は多いのですが、実際にはうまくいかないケースがほとんどです。強引にゲームを禁止すると、お子さまが強く反発したり、隠れて遊ぶようになったりして、かえって親子の信頼関係が損なわれることがあります。発達障害の特性が背景にある場合はなおさらで、ゲームが数少ない安心できる居場所になっていることも少なくありません。
では、家庭内での声かけだけで状況を変えるのがなぜ難しいのでしょうか。理由の一つは、ゲームへの依存が単独の問題ではなく、学校生活での疲れやストレス、対人関係の難しさ、成功体験の少なさといった背景と絡み合っている点にあります。ゲームを取り上げるだけでは、その背景にある課題は手つかずのまま残ります。だからこそ、家庭以外の場所で新しい成功体験を積み、生活リズムを整えるための第三の居場所が求められてきます。
放課後等デイサービスがゲーム依存対策で担える役割
放課後等デイサービスは、学校の授業以外の時間帯に発達に特性のあるお子さまを支援する福祉サービスです。単に預かるだけでなく、個々の特性に合わせた療育プログラムを通じて、生活スキルや対人スキルを育てる場として機能します。尼崎市内にも複数の事業所がありますが、なかにはゲームやIT機器への強い関心そのものを療育に取り入れる事業所もあります。
✓ ゲームを「する側」から「作る側」に変える発想
株式会社プラスイノベーションが尼崎市で運営する放課後等デイサービス Kid'sTECH(キッズテック) では、ゲームへの興味そのものを否定するのではなく、プログラミングを使ってゲームを開発する経験へとつなげています。ゲーム開発コースでは、Scratchなどのビジュアルプログラミングから始め、段階を踏んで2D・3Dゲームの制作に取り組みます。遊ぶ側から作る側に回ることで、ゲームとの関わり方そのものが変化していくことは、療育の現場でしばしば見られる変化だといえるでしょう。
✓ 小さな達成を積み重ねる仕組みづくり
Kid'sTECHでは、行動を目に見える形で評価するトークンエコノミー法を取り入れており、課題を一つ終えるごとに達成感を得られるよう工夫されています。ゲームが持つ、すぐに結果が出るという報酬の仕組みを、学習や生活習慣の改善という文脈に応用している形です。加えてグループワークの時間も設けられており、他者と協力しながら課題に取り組む経験を通じて、傾聴力や協調性を養うことも目指しています。
※受給者証をお持ちでない方も、まずはお気軽にご相談ください
尼崎で放課後等デイサービスを選ぶときに確認したい視点
ゲームとの関わり方に課題を感じている場合、事業所選びでは次のような視点を確認しておくと安心です。
- ✓ 発達障害の特性(ADHD・ASD・LDなど)への理解と個別支援計画の有無
- ✓ 臨床心理士や公認心理師など専門職の配置状況
- ✓ ゲームやITを取り上げるのではなく活用する療育プログラムの有無
- ✓ 送迎対応の有無や利用できる曜日・時間帯
見学や個別相談の際には、お子さまが実際にどのような時間を過ごすのか、スタッフがどのように関わっているのかを具体的に確認しておくと、利用開始後のミスマッチを防ぎやすくなります。事業所によっては定員に限りがある場合もあるため、気になる教室が見つかった時点で早めに問い合わせておくとよいでしょう。
尼崎でゲーム依存のご相談は株式会社プラスイノベーションまで
株式会社プラスイノベーションは2016年に尼崎市で設立され、発達に凸凹がある子どもたちの未来を創造するという考えのもと、日本初のIT療育型放課後等デイサービスとしてKid'sTECHを運営してきました。ゲームやITへの関心を弱みではなく強みとして捉え直す姿勢は、ゲームとの関わり方に悩む家庭にとっても一つの選択肢になり得るはずです。
小中学生向けには不登校支援にも対応するフリースクール MIRAIZ(ミライズ) があり、学校との連携により出席扱いとなる制度も整っています。高校生以降にはIT就労を目指す自立訓練校CYBER TECH ACADEMY、さらにその先には就労継続支援B型事業所ワークリンク尼崎もあり、成長段階に応じて長く関わり続けられる体制が整っている点も特徴といえるでしょう。ゲームへの依存が心配な時期だけでなく、その先の進路や就労まで見据えて相談できる窓口があることは、保護者にとって大きな安心材料になるかもしれません。
お子さまのゲームとの関わり方に不安を感じている方は、まず無料相談や見学を通じて、実際の教室の様子を確認してみることをおすすめします。
※お子さまの状況に応じて、Kid'sTECHやMIRAIZなど適した窓口をご案内します